はじめに
電気自動車(EV)の波が日本にも押し寄せる中、中国の自動車メーカーBYDが注目を集めています。環境に優しく、コストパフォーマンスに優れた車両で世界市場をリードするBYDですが、その名前や背景、具体的な車種についてはまだ知らない方も多いかもしれません。
私個人的にもテスラを知るまではライバルであるBYDの名前すら知りませんでした。今回、車の買い替えを機にテスラのライバルとしてBYDの存在をはじめて知ったのがキッカケでした。
特に、2025年に日本で発売された最新モデル「SEALION 7」は、テスラModel Yのライバルとして話題です。この記事では、BYDの基本情報から最新車種の詳細、ユーザー評価までを徹底解説。EVに興味がある方や、BYDの魅力に触れたい方に、わかりやすくお届けします。
- BYDの名前の読み方と「Build Your Dreams」の意味
- BYDがどこの国のメーカーで、どのような背景を持つのか
- 2025年時点のBYDの主要車種とその特徴
- 最新モデルSEALION 7のデザイン、性能、装備の詳細
- BYD車のユーザーや専門家による評判と、強み・課題
EV市場の最新トレンドや、BYDが日本でどう受け入れられているかを知りたい方にとって、役立つ情報が満載です。
結論:BYDの読み方はビー・ワイ・ディ
BYDは、中国を代表するEVメーカーで、独自のバッテリー技術と手頃な価格でグローバル市場を席巻しています。日本では、Atto 3やDolphinといったコンパクトモデルに加え、2025年に登場したSEALION 7が特に注目を集めています。
SEALION 7は、テスラModel Yを意識した中型電動SUVで、約495万円からの価格、充実した装備、優れた航続距離が魅力。コストパフォーマンスは非常に高く、環境意識の高いドライバーや先進技術を求めるユーザーに最適です。ただし、日本でのディーラー網やアフターサービス体制はまだ発展途上で、購入前にサポート体制を確認することが重要です。BYDは、今後の日本市場での展開に大きな期待が寄せられるメーカーです。
BYDの読み方と背景:Build Your Dreams(夢を叶える)
BYDは、正式名称「比亜迪(ひあぢ)」で、日本ではアルファベットをそのまま「ビーワイディ」と発音します。英語では「Build Your Dreams(夢を叶える)」の略で、未来志向の技術を象徴するスローガンです。
1995年に中国の深圳市で電池メーカーとして創業したBYDは、独自の「ブレードバッテリー」技術を活かし、EVやプラグインハイブリッド車(PHEV)の分野で世界的なリーダーへと成長しました。2024年には全世界で472万台のEVを販売し、テスラに次ぐ規模を誇ります。日本では、電気バスの導入で知られ、2022年以降に乗用車の販売が本格化。環境意識の高まりとともに、注目度が急上昇しています。
BYDはどこの国?:中国のグローバルメーカー
BYDは、中国に本社を置くグローバルメーカーで、深圳市を拠点に50以上の国と地域で事業を展開しています。日本のユーザーには、都市部で走るBYDの電気バスが馴染み深いかもしれませんが、乗用車市場でも存在感を増しています。
ガソリン価格の高騰や環境規制の強化を背景に、BYDのEVは都市部のドライバーにとって現実的な選択肢に。グローバルでの成功を背景に、日本ではディーラー網の拡大や充電インフラとの連携が進められており、2025年以降の成長が期待されます。
BYDの最新車種ラインナップと読み方
BYDの車種は、海洋生物をモチーフにした「オーシャンシリーズ」を中心に展開され、デザイン性と実用性を両立しています。2025年時点の日本市場やグローバル市場での主要モデルを以下に紹介します。
- BYD Atto 3【アットスリー】
コンパクトな電動SUVで、日本市場の主力モデル。価格は約450万円から、航続距離はWLTP基準で約420km。モダンな外観と手頃な価格が魅力で、都市部の狭い道路でも扱いやすい。実世界での航続距離は約300km程度になる場合があり、長距離移動には充電計画が必要。2023年の発売以来、若いドライバーやEV初心者に人気。

出典:BYD BYD Atto 3
- BYD Dolphin【ドルフィン】(イルカ)
ポップなデザインのコンパクトハッチバックEV。価格は約350万円から、航続距離は約400km。2023年に日本で発売され、SNSで「可愛いデザイン」と話題に。駐車場での取り回しが良く、小家族に最適だが、後席のスペースはAtto 3に比べやや狭い。

出典:BYD BYD Dolphin
- BYD Seal【シール】(アザラシ)
スポーティな電動セダンで、テスラModel 3のライバル。価格は約550万円から、航続距離は最大580km、0-100km/h加速は最速3.8秒。2024年に「日本EVオブ・ザ・イヤー」を受賞し、高級感のある内装が好評。ただし、インフォテインメントの操作がやや複雑との声も。

出典:BYD BYD Seal
- BYD Han【漢(ハン)】
高級電動セダンで、価格は約600万円から、航続距離は約550km。広々とした室内と先進的な運転支援システムを備え、ビジネスユーザー向け。日本では限定的な販売だが、富裕層からの注目が高い。

出典:BYD
- BYD Tang【唐(タン)】
7人乗りの大型電動SUVで、価格は約650万円から、航続距離は約500km。ファミリー向けの広々とした室内が特徴で、欧州で人気。日本では2025年中の導入が噂されている。

出典:BYD
BYD SEALION 7【シーライオン・セブン】(アシカ):注目の最新SUV

出典:BYD SEALION 7
SEALION 7は、2024年4月の北京モーターショーで発表され、2025年2月に日本で発売された中型電動SUVです。テスラModel Yをベンチマークに開発され、価格は約495万円(Premium RWD)から572万円(Performance AWD)。コストパフォーマンスと先進技術で注目を集めています。
デザインと内外装
SEALION 7の外観は、BYDの「オーシャンX」デザイン言語を採用。流れるようなラインとクーペライクなルーフラインが特徴で、全長約4.8mのボディはトヨタのフォーチュナーと同等ながら、低重心でスポーティな印象です。外装色はコスモスブラック、アトランティスグレー、シャークグレー、オーロラホワイトの4色で、Performanceモデルには20インチアルミホイールと赤いブレーキキャリパーが標準装備。
内装は高品質なレザー調素材やナッパレザーを使用し、ダッシュボードにはブラッシュドアルミニウムのアクセントが施されています。後席はヒュンダイIoniq 5を上回る膝周りのゆとりがあり、ブートスペースは500リットル(最大1789リットル)。フロントの58リットル「フランク」は小物収納に便利です。
技術とパフォーマンス
SEALION 7は、BYDの最新「e-Platform 3.0 Evo」を基盤に構築。セル・トゥ・ボディ(CTB)技術で車体剛性を強化(40,500Nm/deg)し、衝突安全性と走行安定性を向上させています。82.56kWhのLFPブレードバッテリーは、105kWの急速充電に対応し90kWの充電器を用いた場合、およそ30分で42kWhの充電が可能で距離にすると210kmほど走行可能。
パワートレインは以下の2種類:
- Premium RWD:後輪駆動、308bhp、380Nm、0-100km/h 6.7秒、航続距離482km(WLTP)。
- Performance AWD:全輪駆動、523bhp、690Nm、0-100km/h 4.5秒、航続距離456km(WLTP)。
Performanceモデルは、高速道路での加速力が高評価で、70km走行時のバッテリー消費は約10%と効率的。ただし、2.3トンの車重により、コーナリングではやや重さを感じる場合があります。
装備と安全性
SEALION 7のインテリアの目玉は、15.6インチ回転式タッチスクリーン。Apple CarPlayやAndroid Autoに対応し、Qualcomm 8155チップで高速な操作性を実現。12スピーカーDynaudioサウンドシステム、50Wワイヤレス充電パッド、パノラマサンルーフも標準装備。
安全面では、ユーロNCAP5つ星(2023年、欧州仕様)を獲得。
アダプティブクルーズコントロール、車線維持支援、ブラインドスポットモニタリングを含む「DiPilot 100」システムを搭載。日本のレビューでは、「495万円でこの装備は破格」との声(YouTube、2025年3月)。ただし、タッチスクリーンでの頻繁な操作に慣れが必要との指摘も。
BYD SEALION 7の評判と市場での位置づけ
SEALION 7は、日本での試乗レビューやXの投稿で高評価。「コスパ最強のSUV」「デザインが洗練されてる」との声が目立つ(2025年2月)。YouTubeでは「価格破壊的」と称賛される一方、Xで「ディーラーが少ない」「長距離で酔いやすさが気になる」といった意見も少数。
保証は車両6年/15万km、バッテリー8年/16万kmで、信頼性を補強。テスラModel Y(約559万円~)やXPeng G6(約548万円)を下回る価格で、都市部のEV需要を取り込むと期待されています。
BYD車の評判:強みと課題
BYD車の強みは、価格の手頃さと先進技術です。Ascentの調査では、Atto 3やSealのコストパフォーマンスが高評価で、ブレードバッテリーの安全性も信頼されています。
ブレードバッテリーの安全技術
ブレードバッテリーは、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーであり、三元系バッテリーよりも耐衝撃性に優れ、熱暴走を起こしにくいことが特徴です。 通常運転時に熱暴走を起こす心配がないのはもちろん、事故により衝撃が加わった際にも、発火しにくいことが実験で証明されています。
SEALION 7は、装備の充実度と航続距離が好評ですが、インフォテインメントの操作性や一部ユーザーの乗り物酔いに関する指摘も。ディーラー網の少なさは課題で、Xでは「Atto 3の航続距離が優秀」「ディーラーが遠いのが難点」といった声が混在。BYDジャパンは2025年中にディーラー網を強化中です。
この記事のまとめ:BYDの読み方と意味はビーワイディー(Build Your Dreamsの略称)
BYDの読み方はビーワイディー(Build Your Dreamsの略称)です。このスローガンは、未来志向の技術と夢の実現を象徴しています。1995年に中国の深圳市で電池メーカーとして創業したBYDは、独自の「ブレードバッテリー」技術を活かし、EVやプラグインハイブリッド車(PHEV)の分野で世界的なリーダーへと成長してきています。
さいごに
個人的な印象では、BYDを知って中国の車というイメージだからという先入観が先行しました。中華EVという世間一般的なイメージを抱いていて、BYDのことを何も知らずに悪い印象しか持っていませんでした。
中国製だから品質は大丈夫なのか?安全性は?信頼性は?アフターサービスは?など不安がありましたが、近年の中国のメーカーの競争力というか、自動運転技術の向上に関してはアメリカのテスラに追いつくほどの勢いがあり、すでに欧州などでもBYDの認知度が近年知れ渡ってきております。
BYDは、EV市場のリーダーとして、日本でも着実にファンを増やしています。特にSEALION 7は、手頃な価格と充実した装備で、テスラや欧州勢に挑む注目のモデル。ディーラー網の拡充が進めば、私のようにさらに多くのドライバーに選ばれる可能性を秘めています。
EV購入を検討している方は、BYDの公式サイト(https://byd.co.jp/byd-auto/)で最新情報を確認し、試乗でその実力を体感してみてください。BYDの「夢を叶える」技術が、あなたのドライブをより楽しく、環境に優しいものに変えてくれるかもしれません。
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